2024年問題とグローバル物流の見直し(後編)
文責:ジェムコ日本経営
このコラムの前編では、「2024年問題」についてなどお話させてもらいました。
後編では、サプライチェーン整流化の成功要因の一つであり、ロジスティクス構造改革の一環である「グローバル物流の見直し」を“コスト”を切り口として取り上げてみたいと思います。
「海上」「航空」と「輸入」「輸出」を掛け合わせた、4通りで考える必要
グローバル物流は、「海上」「航空」と「輸入」「輸出」を掛け合わせた、4通りで考える必要があります。
例えば「海上輸入」を例にとっても、その構成は下記のようになっています。
発送国内での物流~輸出通関・諸掛り~運賃(フレイト)~貨物保険~輸入関税・通関・諸掛り~荷揚げ~国内での物流 ・・・など
これだけ見てもお分かりのとおり、複数のプロセスやプレイヤー(事業者)が存在し、その構造は極めて複雑になっています。
※貨物保険についての詳しい記事はこちら→見直し効果が期待できる?外航貨物保険とは
グローバル物流の構造を再定義することが重要に
一般的に、“ものごと”を最適に保ち、変化に応じて進化されるには、「事実・実態を正しく可視化し、適正な基準(姿、モデル、値など)を持って比較、そのギャップと原因を明確にする。異常時にはタイムリーにアクションを打つ」ことが大原則です。このことは、「グローバル物流ネットワーク」に関しても全く同じ考えが成り立ちます。
コスト構造を抜本的に見直すことが重要
基準はもとより、委託事業者への依存が強く、ブラックボックス化し、実態すら見えていない企業も少なくありません。
自社のグローバル物流の構造を再定義し、必要に応じて、各プロセスや委託構造にメスを入れ、コスト構造を抜本的に見直すことが行き詰まった経営の収益性改善を再び推し進め、第三の利益源を獲得することにつながるのではないでしょうか。