社内説得、意識統一のトリガーに
文責:ジェムコ日本経営 営業部
◆「評価結果を事業会社に報告してほしい」という依頼
ある時、某ホールディングス会社の企画部門より「グループの事業会社で開発中の商材に関し将来を見越した事業化への可能性評価をお願いしたい」との要請を承りました。
まず、商材に関する技術的なお話を伺いつつ、想定する顧客先へ商材の将来性、可能性を探るヒアリング(Voice of Customer)をベースとした企画をご提案しました。
その後、企画に基づき想定顧客へヒアリングを実施。調査結果を体系的にまとめ、投資効果など定量分析と共に経営視点で第三者としての所見を加え報告書を作成しました。
結論としては、当該商材は想定顧客において3年後までに商品化する可能性はあるが、8年後には不要部材となり事業として縮小するので投資効果はなく、他の用途展開をお勧めしました。
ここからが本題です。まとめた結論は第三者としての所見を前提に、当ホールディングス会社の社長様以下が集まられる役員会にてご報告をしました。
社長様より、「やはり思った通り!新聞雑誌にない情報で、実態に沿い、所見も腑に落ちる内容だ!具体的によくまとめてもらい本当に感謝をする…是非、事業会社の幹部にもこの報告内容を直接話してもらえないか」との言葉を賜りました。
◆次なる商材開発にベクトルが向けられる様に
そして後日、担当コンサルタントと共に、事業会社様へと伺いました。開始予定時刻20分前に伺うと大会議室へ案内をされました。(こんな大きな会議室?なんとなく嫌な予感が・・・)
予定時刻が近づくにつれ参加者が次々に、あっという間に約4~50名の方々が集合。
(幹部の方だけではないぞ!これは一体? 実は当商材に係っていた全部門の方が集結とのこと)
定刻になり、早速、アウェー感が漂う空気の中、担当コンサルタントより調査結果と所見のご報告をしました。
報告後は(案の定、修羅場?に近い形での)質疑タイムに。「どこまで商材に関する技術的なこと、経緯を深く理解しているのか!」「顧客からの真のニーズをどこまで深くとらえたのか!」など矢継ぎ早に次々に質問が…。
JEMCOとしては「専門家ではないので皆様と深い技術談義が出来るわけではなく、想定顧客(市場)から『経営×事業』の視点でヒアリング、所見を述べたまでです」との応えが精一杯でした。
ただ議論が進むにつれて「(商材の)開発過程で一部顧客からはJEMCOが言うような内容がなかったわけではない」との話が飛び出し、最終的には「今後どうするかの社内議論を、今一度深めよう!」との気運にて、攻められ続けた約2時間、事業会社での報告会は終了しました。
後日、事業会社の担当役員様より「その節はJEMCOさんには的を得た鋭い所見をもらった。これまで開発を立ち留まらせることが出来ず迷いが生じていた。報告会、当社内の議論では悪者にもなってもらい本当に感謝している。おかげさまで今は、次なる商材開発にベクトルが向けられる様になった」との言葉を賜りました。現在も様々なテーマでのご要請を継続的に頂戴しております。
JEMCOを社内説得、意識統一などのトリガーとして、是非皆様にも、ご活用頂ければ幸甚です。