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JEMCO通信

2025-04-14 コンサルティング トピックス

不良の「発生」と不良の「流出」 どのように対応すればいい?

文責:ジェムコ日本経営 コンサルタント 古谷 賢一

製造業における不良対策で頭を抱えている方は多いのではないでしょうか。不良対策を、「発生」と「流出」の2つの観点に分類して、それぞれの対応について解説していきます。

不良の「発生」と 「流出」とは?

不良が市場でクレームに繋がるのは下記の2つが起こったときです。
●不良が発生
●発生した不良が自社内で検出されずに市場にまで流出する

不良を解決するためには、「不良が発生してしまったことに対する対策」と「不良が市場や次工程にまで流れていったことに対する対策」の両面が必要となります。
様々な企業様で不良対策書を見る機会がありますが、多くは「流出」に対する対策に偏っていると感じています。

不良の「発生原因」と「流出原因」とは?

不良の「発生原因」と「流出原因」とは、下記のように言えると思います。

●不良の発生原因・・・不良が発生してしまった原因
●不良の流出原因・・・不良が当該工程で見つからずに、市場や次工程にまで流れていった原因

ここでは、みなさまの周りでも起こる可能性がある“よくある例”を取り上げさせていただきます。
●顧客様からのクレーム・・・製品に目立つキズを発見
●自社の原因分析と対策・・・検査での見落としが原因として、検査員に注意徹底をした

これは「検査の見落とし」という流出原因に対してのみの話ですが、重要なのは「なぜそのようなキズが発生したのか」を探り、対策をとることです。
キズが発生しなければ、検査の見落としも発生しません。また、キズの発生を確実に抑えることが可能ならば検査は不要です。
発生原因と流出原因の追究の双方を考えるルールを運用できれば、安易に検査強化や注意徹底のような対策に流れない仕組みを作ることができるのではないでしょうか。

不良の「発生対策」と「流出対策」とは?

発生原因と流出原因が特定できれば、「発生対策」と「流出対策」を打つことになります。不具合の発生をなくせば流出対策は不要です。しかし、万が一にでも発生した場合に深刻な被害をもたらす場合などは、流出対策が必要となります。

●発生対策・・・例えばキズなどがどうして発生したのかの発生原因に対して対策を打つこと
●流出対策・・・それでもキズが発生してしまった場合に、次工程や市場まで流れないようにすること

キズは、単独プロセスで押さえ込むことは難しく、時にはサプライヤや物流業者までも巻き込んだ取り組みが必要であり、重要な項目については検査で流出を抑えることが必要となります。

コンサル実績約4,500社のジェムコ日本経営

ジェムコ日本経営は徹底した成果・実行主義のもと、協働型のコンサルティングを提供しています。創業50年以上、年間約300件の実績から、今回お話させていただいたような内容以外にも、製造業のコスト削減・成長戦略・人材育成まで様々なノウハウを有しており、幅広いテーマに精通しているコンサルタントを多く有しております。
お悩み等ございましたら、ぜひジェムコのコンサルタントにお聞かせください。

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