サイト内検索

JEMCO通信

2025-04-21 コンサルティング トピックス

不良の「暫定対策」と不良の「恒久対策」 そのポイントとは?

文責:ジェムコ日本経営 コンサルタント 古谷 賢一

製造の現場における不良対策で頭を抱えている方は多いのではないでしょうか?今回のコラムでは、不良の原因対策を時系列でとらえ、「暫定対策」と「恒久対策」について考えていきます

不良の「暫定対策」とは?

「暫定対策」とは、適切な対策が講じられるまでの間、品質や安全を確保しながら生産を維持するために、暫定的な対策をとること。
不良が発生した場合、根本原因を追究し、被害の拡大を防ぐために速やかな対応を求められます。しかし実施までには時間を要することもありますから、この間の対策をいいます。

例えば、不良対策のために設計変更が必要となる場合、設計変更から評価・試験、そして生産への適用に至るまで、数週間かかる場合もあるでしょう。この間、部品を手加工で修正を行い間に合わせたりすることが暫定対策です。暫定対策は応急処置であり、運用にはポイントがあります。

暫定対策のポイント①即時処理との区別をする

「即時処理」とは、見つかった不具合現品をどうするか、あるいは同じロット、同じ日・同じ作業者の作業分などをどうするかということです。
暫定対策は不具合の発生や流出を防ぐために現品もしくはプロセスを改善することであり、即時処理とは区別の必要があります。

暫定対策のポイント②品質の確保は確実に

暫定対策であっても、品質の確保は重要です。問題の拡大や、市場への流出は確実に防ぐ必要があるからです。暫定対策をある程度の期間運用するのならば、現場作業への確実な落とし込みも併せて行う必要もあります。

不良の「恒久対策」とは?

恒久対策とは、根本原因を明確にし、不良の発生要因をつぶし、問題の再発を押さえるプロセスを構築する対策のこと。
恒久対策では、発生や流出の原因に対し、問題を再発させないプロセスが構築されて現場にまで落とし込まれていることが重要となります。
下記に2つのポイントをご紹介いたします。

恒久対策のポイント①対策は必ず恒久対策まで実施

暫定対策によって問題解決すると、対策がそこで終わってしまう場合があります。問題の発生原因を根本的に突き止め、再発されないようにしないように設計や仕組みにまで織り込んで対策することが重要です。

恒久対策のポイント②恒久対策の効果を見極める

恒久対策をしたあとは、その効果を見極める必要があります。一定期間の品質状況を確認しながら、問題が再発していないかなどを確認しましょう。

コンサル実績約4,500社のジェムコ日本経営

ジェムコ日本経営は徹底した成果・実行主義のもと、協働型のコンサルティングを提供しています。創業50年以上、年間約300件の実績から、今回お話させていただいたような内容以外にも、製造業のコスト削減・成長戦略・人材育成まで様々なノウハウを有しており、幅広いテーマに精通しているコンサルタントを多く有しております。
お悩み等ございましたら、ぜひジェムコのコンサルタントにお聞かせください。

資料
ダウンロード
セミナー・
イベント情報