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JEMCO通信

2017-05-23 成長戦略のプロセス・手法

『新規事業から描き始める成長戦略』第2回:新規事業のタマ(テーマ)出し

 

文責:ジェムコ日本経営 成長戦略コンサルティング事業部 事業部長 森岡 琢 

前回(第1回)では新規事業構想の最初のステップである「新規事業のフォーカス領域選定」について解説しました。

第2回では、選定したフォーカス領域での「新規事業のタマ(テーマ)出し」について、基本的な考え方を解説します。

新規事業のタマ(テーマ)出しのステップをシンプルに表すと以下のようになります。

①ニーズ分析

②シーズ棚卸・評価

③ニーズ×シーズ分析

④事業性評価

ひとつずつ要点を解説します。

◆①ニーズ分析

ニーズ分析とは、フォーカス領域における市場ニーズ分析を意味します。分析手法としては、代表的なマクロ環境分析であるPEST分析を用いることが一般的です。ここでのポイントは、川上に位置する企業でも、PEST分析の対象は、川下、つまり最終製品まで視野に入れることです。このステップで、今後、市場において想定される変化から、世の中で起こり得る問題やニーズを探索します。

◆②シーズ棚卸・評価

次に、自社の技術シーズを棚卸し、競争力を評価します。技術シーズは要素技術まで分解し、研究開発領域だけではなく、製造・加工、品質管理まで範囲を広げるとよいでしょう。

評価にあたっては、さしあたっては自己評価でも構いませんが、外部リソースを活用しての客観評価・定量評価も行ってみるとよいでしょう。

この時、技術シーズは、「コア技術」「コア技術ではないが保有している技術」等、メリハリをつけて分類してみてください。

◆③ニーズxシーズ分析

ニーズ分析とシーズ評価が終わったら、ニーズ項目とシーズ項目でマトリクスを作り、機会領域(新規事業のタマ候補)を探索します。

ニーズに対し、対応できる技術があるのか?コア技術で対応できるか?技術を保有していなければ技術開発の難易度はどうか?といった具合に複数のメンバーで意見を出し合いながら進めていくとよいでしょう。

◆④事業性評価

こうして出てきた新規事業のタマ候補に対し、本当に取り組む価値があるか?取り組むことができるのか?という評価を行わなければなりません。

いわゆる事業性評価です。事業性評価の手法もBMO法(市場性と適社性による評価)など一般に良く知られている評価手法をアレンジしながら進めていきます。この評価を通じて、複数ある新規事業のタマ候補の優先順位をつけ、これから取り組んでいくべき新規事業のタマを決定します。

以上が、「新規事業のタマ(テーマ)出し」のステップと要点になります。ジェムコでは、一般的な手法のみならず独自の手法を用いて、数多く

新規事業のタマ出し支援と事業化のお手伝いをしてきた実績がありますので、新規事業をご検討の際はぜひお問い合わせください。

次回(第3回)は「タマの事業化戦略」についてのポイントを解説します。 

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