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JEMCO通信

2016-09-27 働き方改革 人材育成の大切なこと

人と組織の活性化│働き方改革の本質(6)

文責:ジェムコ日本経営 取締役 小倉明男

 

今回は「働き方改革」の本質の六回目として「行動の習慣化」ということについて取り上げます。

◆イチロー選手の習慣化力

今年6月についにイチロー選手が、ピート・ローズの持つMLB通算最多安打記録4256安打を抜きNPB/MLBの通算安打で記録を更新しました。

どうして(メジャーの中では)あんな小さな体で、大リーガー相手にそんなことができたのか。彼もアメリカに行ってすぐは筋力トレーニングなどで身体を大きくしようとして失敗したようです。そしてたどり着いたのは「細かいことを積み重ねるしか頂上には行けない」そのために身につけたのが習慣化です。

メジャーに来てから毎日の朝食は弓子夫人がつくるプレーンカレー(具なし)と決まっている、試合の日の集合時間の1時間前に来ておこなうストレッチやトレーニングメニュー、試合後のロッカールームでの1日の振り返りなども常に一定で時間まで決まっています。

常にやれることを全てやり準備することで、最高のパフォーマンスを発揮できる自分でいられるようになれば、自分に誇りを持てるようになります。

自ずと自分が取り組んでいることも細部までこだわりをもてるようになり、手抜きがなくなるのです。

◆習慣のすごさイチロー選手が外部環境に惑わされることなく力を発揮できたのは、最高のパフォーマンスを発揮できるための毎日の積み重ね(習慣)なのです。

ゴルフの石川遼選手が今年は腰を痛めて休養をしていましたが、アメリカに行って、外国人選手と同じ様に飛ばすためにクラブを重くして腰を痛めたそうです。

休養して現在は国内で活躍していますが、シャフトを40グラム(40%)も軽くしたそうです。何かを見つけたのではないでしょうか。

イチロー選手の様に外部環境に影響されず自分を見つめてこれから活躍してほしいものです。

環境はコントロールできない部分があります。しかし、自分はコントロールできます。その自分のパフォーマンスを上げるために何をすればいいのか、

それを目標に新しい習慣をつくっていくことが、環境に惑わされずに自分の最高のパフォーマンスを出す秘訣なのです。

◆ストレスに強くなる(セロトニンとドーパミン)

習慣は最高のストレス解消となるそうです。ストレスに強い人なんていないのですが、それから復元できることが大切で、普段からセロトニン神経を活性化する習慣を持っているといいのです。

毎日ジョギングやスクワットのようなリズム運動を実践している人は、日常的に復元力がしっかりしているので、ちょっとくらいのストレスに遭ってもすぐ回復できる。

もっとも復元力を高める方法は太陽の光を浴びての朝一番のウオーキングだそうです。

脳科学的には、新しい目標や習慣を計画する時やその目標に向かって努力している時に脳内にドーパミンが出て、注意力や集中力が出て幸福感を感じるそうです。

よくマラソンを続けている人は習慣になるそうですが、ドーパミンが出て心地よくなるので続くようです。

実は、私も毎朝、6時31分45秒からテレビのラジオ体操をスタートに、腕立て伏せ、腹筋、スクワット、ストレッチと30分程からだを動かしているのですが、もう習慣になっていて15年も続いています。私の場合はこれで一日の準備ができたという感じです。

◆習慣の重要性

「思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから。言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから。

行動に気をつけなさい、それはいつか習慣になるから。習慣に気をつけなさい、それはいつか性格になるから。性格に気をつけなさい、それはいつか運命になるから」とは

マザーテレサの言葉です。  

ある思いを実現するためには習慣が大きな意味を持ちます。日々の半分以上は習慣的に行われていると言われています。習慣化されると意志力を使わないので、

余力の意志力で新しい習慣化のための力が使え、新しい習慣を作れば作るほど前頭葉が鍛えられて、意志力、集中力が上がってくるのです。

全ての行動は、意識、無意識にかかわらず、最初は自分自身が「自ら選択した行動」です。いきなり習慣が出来上がったわけではないのです。

それのため、良い習慣を形成すれば良い人生に近づくことができ、悪い習慣を形成すれば良くない人生に転落するわけです。

結局、どうやって生きていくかというのが大事なことで、苦しい中でどう向き合うか、どうやって進んでいくか、その姿勢みたいなものが大切なのです。

避けることができない苦しい環境の中で、いかに高いレベルで自分を保つかというのが、大きな結果を出し続けるために重要なのですが、これを生み出すのが習慣化の力なのです。

今回で「『働き方改革』の本質」の6回目ですが、6回を通して読んでいただけると

「①夢を持った集団が ②主体的に ③仲間とスクラムを組みながら ④思考を変えて ⑤自分で考えて、自分で決めて行動し ⑥それが習慣化され力となり、強い集団になります」ということになります。 

次回は「『働き方改革』の本質」の最終回(7回目)で、「風土・文化改革」というテーマです。 

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