今月のランキング | ITを活用した経営に対する日米の違い
文責:ジェムコ日本経営 広報室 マーケティング担当 安村亜紀
◆ランキング
ITに対する期待(IT予算が増える理由) 出典(JEITA/IDC Japan)
IT/情報システム投資の重要性 出典(JEITA/IDC Japan)
IT予算の増減見通し 出典(JEITA/IDC Japan)
◆オーバービュー
本調査結果は、一般社団法人 電子情報技術産業協会(JEITA)が、平成25年10月9日に発表した「ITを活用した経営に対する日米企業の相違分析」に関して公表した調査データである。主な傾向は、以下4点。
(1) IT/情報システム投資:「極めて重要」が日本は約16%に対して米国では約75%
(2) IT予算の増減見通し :「増える」が日本は約40%に対して米国では約80%
(3)IT予算が増える理由 :日本は「業務効率化、コスト削減」がトップ、米国は「製品・サービス開発」や「ビジネスモデル変革」と攻めの姿勢が顕著
(4)新規ソリューション(スマホとビッグデータ、もしくはビッグデータ、ソーシャルメディア等):日本は「聞いたことがない/あまりよく知らない」が米国に比べ圧倒的に多い。
<所感>
日米でITに対する意識がとんでもなく違うことにショックを受けた。特に予算面を見ると、日本は守り、アメリカは攻めと間逆である。日本企業のITへの認識は、アメリカの周回以上遅れ。しかも後ろ向きの理由しかない。全てがアメリカが優れていて日本が駄目だというのは違うと思うものの、誤解を恐れず率直に言うと、ITをビジネスチャンスにつなげないのは勿体無い。このデータに関する議論は各所のSNSでかなり展開されたが、大半、日本は「削る」マイナス発想、米国は「創る」プラス発想。コストダウンばかり考える日本の問題を象徴していると揶揄するヒトが多かった。一方日本の企業の競争力を考えたとき、IT導入の難易度が上がるのも事実。「欧米はMBA型の経営を志向しているので外資パッケージのようなトップダウンのIT活用が向く。日本は、ボトムアップ型の経営を志向しているケースが多いので、外資パッケージよりオブジェクト型のシステムを摺り合わせて企画導入しないと上手くいかない。」先日、大手電子部品メーカーの役員の方が仰った言葉である。
自社に合うITのカスタム導入が如何に難しかろうと、いまやITは業務効率化の手段というのは当たり前機能として身につけるべき取組みである。それ以上に、売上げ向上や顧客満足度向上といったディマンドとの繋がりやサプライヤーとの協業といった外向きの活動に繋げていかないと、グローバル競争に勝てない。そういう観点で、日本の企業は、ITを使いこなす必要が今以上に迫られていると感じる。そのために重要なポイントに、ビックデータをビジネスに活かすデータサイエンティストの役割が今後一層増してくると感じる。実は、製品仕様や原価、品質、生産性といった実データをどう経営に活かすかという点を最も重要視しているJEMCOの仕事もひとつのデータサイエンスである。
*この調査結果詳細は、以下URLをご覧ください。
http://home.jeita.or.jp/cgi-bin/page/detail.cgi?n=608&ca=1
以上
【調査データの出所】
本データは、一般社団法人 電子情報技術産業協会(JEITA) インダストリ・システム部のものです。
問い合わせ先:〒100-0004 東京都千代田区大手町1-1-3 大手センタービル
電話:03-5218-1057 FAX:03-5218-1076 Eメール:itt3@jeita.or.jp
※本リリースの引用の際には、出典(JEITA/IDC Japan)を明記のうえ、ご利用下さい。とのことです。