サイト内検索

Case

導入事例

セミナーレポート

【セミナーレポート】海外市場・海外競合調査の勘所とは?

海外市場・海外競合調査の勘所と実践事例セミナー(2022年5月19日開催)

Contents 01

セミナー概要

日本企業の海外売上比率は全業種平均で35%を超えており(国際協力銀行)、今後回復・上昇基調に入ると想定されます。一方で海外市場での競争環境は、新興国企業・現地企業の参入・レベルアップにより、日本企業や先行企業にキャッチアップしつつあり、国や業界によっては逆転現象も起きています。

そのような状況の中、どのように現地市場動向情報と競争環境情報を収集・分析・考察していくべきなのでしょうか?

ジェムコでは、2022年5月19日に「海外市場・海外競合調査の勘所と実践事例セミナー」を開催。講師のジェムコ日本経営 取締役 事業創造・組織変革コンサルティング事業部長 森岡 琢が、海外市場や海外競合企業の調査における勘所や実践事例、役立つ情報源をご紹介させていただきました。その様子の一部をご紹介いたします。

【セミナー内容】
Part1:海外市場調査・海外競合調査における勘所
Part2:海外市場調査・海外競合調査の実践ポイント(自社でもできること)
Part3:ジェムコによる海外市場調査・海外競合調査の実践事例(カスタムリサーチ)
Part4:お役立ち情報源のご紹介
Part5:海外事業戦略の策定ポイントと事例紹介

【講師紹介】
取締役 事業創造・組織変革コンサルティング事業部長 森岡 琢
証券会社を経て、人材系コンサルティング企業に入社。2004年~2013年まで中国に駐在。日系企業の中国事業戦略、拡販戦略、組織開発および現地法人経営に従事。
2013年ジェムコ日本経営入社後は、自動車業界、機械業界、化学業界、食品業界を中心に、事業戦略、新事業・新商品・新用途開発、拡販戦略、中国/ASEAN市場戦略策定支援、社内起業家育成支援等に従事。

Contents 02

「調査」とはインテリジェンス活動の一部
海外調査でぶつかる5つの壁

「2004年~2013年まで中国に駐在していた経験もあり、海外市場調査・海外競合調査については、より客観的な調査・情報の重要性を感じていました。少しでも皆さんのヒントになるような情報をご提供できればと思います。まず、ビジネスにおける『調査』とはどういうことでしょうか?」という講師の森岡の話をきっかけにセミナーがスタートいたしました。

森岡は、「ビジネスにおける『調査』とは、インテリジェンス活動の一部であり、スタート地点であるととらえています」といいます。「インテリジェンス」についての解説をはじめ、環境・データ・情報・インテリジェンスの関係などについてお話させていただきながら、最初のパートである「Part1:海外市場調査・海外競合調査における勘所」に進みました。

まず最初に「海外調査でぶつかる壁」として、5つのポイントが挙げられました。
□調査の情報源が揃っていない
□調査ネットワークが不足している
□顧客の本音が捉え辛い
□プレイヤー(顧客・競合)が見え辛い
□情報のアップデートが早い

「海外だけではなく国内調査でも、この壁はあると思います。それぞれの壁に対してどんな勘所で対策していったらいいかということをご紹介できればと思います」(森岡)。上記5つについて、どのようなポイントで対策していくべきか、具体的に解説がおこなわれました。

Contents 03

海外市場調査・競合調査で自社でもできる領域を
「デスクトップリサーチ」する

「Part2:海外市場調査・海外競合調査の実践ポイント」では、調査方法についての話から始まりました。例えば、調査方法には下記のようなものがあります。

【調査方法例】
・市中の情報検索(インターネット検索・・・など)
・公開情報(IR情報、政府の刊行物・・・など)
・有料の資料調査レポート
・顧客・競合への直接インタビュー   ・・・・など

上記のようないくつかの調査方法例を挙げ、それぞれから得られる情報の深さと網羅性の関係について解説がありました。

その上で「自社でできる調査領域はどこになるでしょうか?『市中情報の検索』『公開情報』になってくると思います」と森岡はいいます。

「これらは『デスクトップリサーチ』と呼ばれるもので、どちらかと言えば“広く浅く”調査をするものになります。私の肌感覚ですが、これをちゃんとできている企業様は意外と少ないのではないでしょうか? 理由として、公開情報の位置づけがその企業様にとって低いということがあるのかもしれません。しかし公開情報などはしっかり見ていくと、とても有益な情報が眠っていることが多いですし、読み取れることは非常に多いです。ぜひ戦略を作るためのインプットに使ってほしいと思います」(森岡)。

合わせてデスクトップリサーチの手順についての解説も詳しく行われました。

【デスクトップリサーチの手順】
①政府刊行物を情報源としてマクロ環境、ビジネス環境を調査する
②ビジネス支援機関の刊行物を情報源にして、市場トレンドや産業動向を調査する
③海外現地の業界団体のホームページから、業界動向・企業動向・商品動向・技術動向を調査する
④企業のIR情報、プレスリリース、SNSの公式アカウント、ニュースサイトを情報源にして個別動向を調査する

「以上を調査し、定期的にアップデートするだけでも、インテリジェンスを引き出す情報が充分に揃うと思います」(森岡)。

このことを踏まえて、「Part4:お役立ち情報源のご紹介」では、自分たちで情報調査を行う場合の、国内外の情報源について紹介。合わせて見方などの解説も行われました。

Contents 04

カスタムリサーチの事例も紹介
デスクトップリサーチと上手く組み合わせることも重要

「Part3:ジェムコによる海外市場調査・海外競合調査の実践事例」では、カスタムリサーチについて、ジェムコが行った事例のいくつかが紹介されました。

「『カスタムリサーチ』は、デスクトップリサーチと対になるような言葉で、“狭く深く”調査するイメージです。例えば調査したい個別の企業を設定して、そのキーマンに直接インタビューをするというもので、情報の深さを求める調査手法になります。これは自社でやることは難しいものですから、第三者を活用して行うというのがいいかと思います。その上で、カスタムリサーチとデスクトップリサーチを上手く組み合わせ、さらに定点観測を行いながら、情報の厚みや鮮度を保っていく必要があります」(森岡)。

「Part5:海外事業戦略の策定ポイントと事例紹介」では海外事業戦略の策定ポイントを解説していきました。

「調査したものをどこに結び付けていくか、ということが重要です。調査しただけで終わらせたらいけません。多くの企業様では戦略策定のためのインプットとして活用されると思います。海外はスピード感は“日本の2倍速・3倍速”といったところですから、海外事業戦略の策定については、いくつか注意すべきことがあります」(森岡)。森岡の海外赴任の経験なども踏まえて、ポイントを解説していきました。

Contents 05

より自社での調査が深くなる
2つのポイント

最後に森岡から2つのポイントが挙げられ、セミナーは締めくくられました。

「一つは、デスクトップリサーチにおけるインターネット調査について。英語/現地語文献を中心にあたることも重要です。世界のWEBサイトの使用言語ランキングを見ると約63%が英語です。日本語は約2%ですから、日本語のサイトだけ見るのでは、情報が漏れてしまいます。できるだけ、一次情報に近いものにあたる、という意味では、英語・現地語のサイトに飛び込むことをためらわないことは重要だと思います。

もう一つは、SNSも情報源としてとらえるということ。その業界の有力者、有識者などはSNSを活用されている人が多くおり、タイムリーに情報を発信しています。情報を得るだけではなく、つながりを求めてみることも一つの方法です。このようなことも心に留めながら情報収集していただければと思います」

資料
ダウンロード
セミナー・
イベント情報