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Case

導入事例

自ら考え、周りを動かして課題を解決していく組織を目指す「働き方向上活動」

第1回 社長にお聞きする活動の理由とは?
「指示待ち」から「自分で考えて進める組織」へ

株式会社ENEOS NUC

Contents 01

はじめに

ENEOSグループの一員として、高い技術・開発力を基盤に、高機能ポリエチレン製品を開発・製造・販売している株式会社ENEOS NUC。
今回、ジェムコ日本経営とともに「働き方向上活動」に取り組むことになりました。3回連載でその活動内容などについてご紹介させていただきます。

第1回目の今回は、活動に至った経緯などについて、代表取締役社長の北原英一郎氏にお話を聞かせていただきました。

代表取締役社長 北原英一郎氏

Contents 02

「働き方向上活動」を始めるに至った経緯

-今回、「働き方向上活動」を始めるに至った経緯をお聞かせください

北原氏:当時、私が会社全体の課題として感じるものがいくつかありました。一つが「指示待ちになりやすい」ということ。製造の組織というのはどうしてもピラミッド型になってしまい、指示待ちになりがちです。
弊社は約60年の歴史があり、今後さらなる設備投資をしながらアジアにも市場を広げていきたいと考えています。「アジアパシフィックの高機能ポリエチレン業界において信頼され選ばれる企業となる」という目標を達成していくためにも、皆が生き生きと働ける職場であるとともに、自分で考えて進められるような組織・核となる人材づくりが必要だと考えていました。
ただ、こういう取り組みというのは社内だけでやるのは難しい部分もあると思い、ジェムコさんにサポートをお願いすることになりました。

-ジェムコのコンサルティングを導入いただいた理由を教えてください。

北原氏:ジェムコのコンサルタントは、現場の中に入って一緒に活動を行ってくれる、というところが一般的なコンサルタントと違うところだと感じました。現場の話をよくヒアリングしていただき、やりたいことを見つけ出し、目標達成のためにアドバイスをいただく…。大変有効なノウハウもお持ちなので、職長たちも一歩一歩成功体験を積み重ねながら進めていく形なので、「これなら上手くいくだろう」という気持ちはありました。

Contents 03

「働き方向上活動」の概要

今回の「働き方向上活動」は、ENEOS NUCの中でも川崎工業所で行われることとなりました。
コンサルティングの方法は「マネジメント カウンセリング方式」。川崎工業所の「事業本部」と「製造本部」の2つの本部に所属する9つのグループを対象に、そこに所属する職長のみなさんが参加し、活動が行われました。職長のみなさんは、コンサルタントとの1対1の面談を月1 時間程度実施。相談した内容はその場で記録し、本人にメールなども活用し、フィードバックする形をとりました。具体的には下記のような流れで、ジェムコ日本経営のコンサルタント・大西徹とともに、1年程度行なわれました。

【活動の大まかな流れ】
①組織、業務、人材の実態の棚卸しを最初に行い、悩みを引き出す。

②やりたいことを進めるための「気づき・引き出し・本人の考え方の整理」「他社事例」「有効な対人対応方法」等を本人のテーマに合わせて提供していく。

③ありたい姿を描き、その実行に向けての第1 ステップを実行し成功体験を持つ。

④職長との面談後には、その上司との面談を実施。方向性のすり合わせを該当部の幹部とずれのないよう綿密に調整しながら進める。

Contents 04

効果があった「製造第1・第2グループ」での活動

-「働き方向上活動」の中で特に効果があった活動、印象深い活動があれば教えてください。

北原氏:特に製造本部製造部門の製造第1・第2グループでの取り組みが有意義なものになったと思っています。
このグループでは「職長の後継者が育たない」ということが課題としてありました。今回の活動を通じて、「どうすればより部門内の教育が上手くか?」について職長同志で議論を重ねたようです。その結果、新人教育についてかなり有効な手法を生み出していたようでした。
また、製造2グループで行われた「教育担当をローテーションする」という取り組みも大変有意義でした。教育する側にもされる側にもいい効果が出ていたように感じます。
このように部門部門で効果的な取り組みをしていただいていたので、このような取り組みが会社全体に波及していくといいですね。

※製造第1・第2グループでの具体的な活動は連載第2回目をご確認ください

Contents 05

社長へ2回の報告は成長を感じる機会に

―職長の皆さんが社長に直接、今回の活動を報告する機会があったそうですね。

北原氏:2回ほどそのような場を設けてもらいましたが、職長たちも大変生き生きと発表をしてくれました。1回目の発表はまだ“道半ば”な感じはありましたが、数か月後に行った2回目の発表の時は、かなり考えがまとまっている状況でした。先ほどもお話した製造グループも含め様々な部門でかなり物事が進み始めている感じはいたしました。
職長のリーダーシップが発揮されてきていることもはっきりとわかってくるようになりましたし、活動の中で意識が変わる人が何人か出てくると「こうしたらもっと良くなるのではないか?」という議論も活発になってきました。

―かなり意識が変わってくるのを感じられているようですね。

北原氏:今回のような活動を通じて人が成長するとき、一直線に成長するというより、階段状に上っていく感じなのではないかと思います。地道に取り組んでいると、何かがクリアになった時、“ぽっ”と次のステージに上がる。そこでまた努力をしているとまた一段上っていく…。私たちが今、何段上ったかはよくわからないですが、行きたいところの目標に向かって確実に階段を上っている最中だと思っています。

代表取締役社長 北原英一郎氏

Contents 06

さらに次の階段を上っていくために

北原氏:今回コンサルタントの大西さんがリードしてくれて、個人のやる気が引き出されました。今の役職より上に行ける能力のある人たちがどんどん出てくることは、会社が成長していくうえでも重要なこと。種がまかれて、芽が出て、育っていくような取り組みをどんどん描いていけるようになればいいなと思っています。
今、弊社としては追い風が吹いていると感じている時です。そういう時は忙しいものです。ただ、忙しい時だからこそ、次のステップを推進させるべきだと思いますから、せっかく今回の活動でいい土台ができたので、さらに次の階段を上がっていけるような取り組みを継続させていきたいと思います。

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