技術伝承・技能伝承(ナレッジマネジメント)の課題と上手くいかない理由とは?
文責:ジェムコ日本経営
技術伝承・技能伝承は、企業の持続的な成長にとって極めて重要な課題です。特に製造業の方などは感じていらっしゃるのではないでしょうか。しかし実際に対応しようとした時、企業は様々な課題に直面しています。
技術伝承・技能伝承の課題としてここでは大きく3つ挙げさせてもらいます。
目次
技術伝承・技能伝承の課題①「自分が教わったやり方で教えようとする人が多い」
今の熟練技術者・従業員(ベテラン)世代は、「背中を見て覚えろ」「やりながら学べ」と指導されてきた人が多い世代。そのため、それと同じ様なスタンスで指導するということも多いようです。
しかし、今の若手従業員・技術者にはそのやり方では伝わりません。お互いが共有したいと思っている情報「伝えたいこと」「知りたいこと」などが上手く伝わらず、コミュニケーション不全になっているということもあるかもしれません。
技術伝承・技能伝承の課題②「手順書(マニュアル)を理解できない」
また、「作業標準(手順書)といったマニュアルや、技術標準(技術の原理・原則等をまとめたもの)を作ってもらったが、若手従業員・技術者がなかなか理解できない」ということもあるでしょう。理由として、「作られたマニュアル類の内容の細かさと表現が作成者によってバラバラであり統一感がない」「作業標準と技術標準が混在し、内容を理解するのが難しい」などが考えられます。
技術伝承・技能伝承の課題③「手順書が更新されず今の方法と乖離」
手順書の内容が更新されておらず、今のやり方と乖離していることはないでしょうか?いざ手順書をメンテナンスしようとしても、「誰に確認をしたらいいのかわからない(今知識・知見を持っている人がわからない)」という問題があります。その人を探すところから始めるということは、よくあることだと思います。「知っている人がすでに退職してしまっている」ということもあり得ます。
なぜ技術伝承・技能伝承が上手くいかない? 理由は「暗黙知が形式知化されていない」
なぜ、技術伝承・技能伝承が上手くいかないということが起こるのでしょうか?その理由の一つに「暗黙知が形式知化されていないこと」があげられます。
熟練技術者・従業員(ベテラン)は経験豊富で、さまざまな知見を持っています。しかし、その技術の論拠を説明できなければ、説得力を持ちません。さらに、仮にマニュアルなどがあったとしても、引き継いでいく若手技術者・従業員たちが「なぜそうするのかわからない」ということでは、マニュアルに書いてあることしかできず、応用が利かないことにより問題解決が難しくなります。また、現場でタイムリーに活用することもできません。
伝承する技術は、誰にでも使えるものにしていく必要があります。
技術技能・技能伝承(ナレッジマネジメント)を成功させるためのポイント
技術技能・技能伝承(ナレッジマネジメント)を継続させ、成功させるには下記のようなことが重要となります。
□トップのコミットメント
会社全体で技術伝承・技能伝承の重要性を認識してもらいます。
□推進・実行計画と推進体制の構築
推進・実行スケジュールについては、期限を明確化することが重要です。
□定期的な見直し
手順書などは作ったら終わりではありません。現場で活用できているかを確認する必要があります。もし使われていないなら何が問題なのかなど、定期的に現状を把握し、改善点を洗い出し、常に使える状態にしておくことが重要です。
ジェムコの「技術・技能伝承」の3つのポイント
上記のようなことは、自社だけで行おうと思っても難しい部分もあるかもしれません。
ジェムコでも、技術伝承・技能伝承のお手伝いをさせていただいています。
ジェムコが考える「技術伝承・技能伝承(ナレッジマネジメント)を確実に行うためのポイント」は下記の3つになります。
①ベテランが持つ暗黙知を含めたナレッジを正しく引き出す
②ナレッジを理解出来るようにする
③ナレッジを管理・運用する仕組みを作る
暗黙知の在り処・不足を見つける「13の着眼点」の独自技術を所有
ジェムコでは、上記の①~③を達成する独自の技術を保有しています。
例えば①を達成するためには、暗黙知の在り処・不足を見つける「13の着眼点」があります。ジェムコはこの「13の着眼点」を保有した唯一のコンサルティング会社です。そのような独自技術を活用し、これまで多くの企業様で技術・技能伝承のお手伝いをさせていただき、ご支持いただいてきました。
詳しくはぜひお問い合わせください。