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JEMCO通信

2024-09-24 生産の基本論

生産の基本論~ものづくりの達人になるためにおさえるべきツボ~【第5回 作業の手順⑤】

文責:ジェムコ日本経営 コンサルタント 原 正俊

IEとは、Industrial Engineering の略称で「生産工学」などと呼ばれ、「生産性向上」と「原価低減」を行うものです。これからこの「IE」の考え方に関する情報をコラムでお届けしてまいります。
5回目の今回は、前回に続いて「作業の手順」についてですが、今回は特にこれまでの内容を踏まえた身近な例についてお話をします。

「オーバーラップ」「外段取り」「作業の集中化」を日常生活に当てはめてみる

これまで述べてきた作業の手順について、身近な例をひとつあげましょう。
私は時々、朝早く仕事にでることがあります。できるだけ長く寝ていたいのでここでできる横着を考えます。
まず起きてすぐ湯を沸かします。湯を沸かしている間に洗面をすませます。これが「オーバーラップ」です。歯を磨きながら新聞を取りに行きます。これも「オーバーラップ」です。
朝コーヒーをいれる時間がもったいないので前夜にコーヒーの準備をしておきます。これは「外段取り」。
新聞を取りに行くのとゴミを出すのと洗濯物をとるのはいっぺんに行います。これは「作業の集中化」。
朝食をとりコーヒーを飲みながら新聞を読みます。これは「オーバーラップ」。
来ていく服は前日に一箇所にまとめておきます。そうすると着替えの時間が少なくてもすみます。これは「外段取」り。
こんなちょっとした工夫をして、目が覚めてから家を出るまで30分を目標にしています。

大事なのはこれを「手順」として意識して「効率化」を考える事

この中には、それと意識せずにみなさんもやっていることも多くあると思います。
大事なのは、これを手順として意識して効率化を考える事です。生活の中にもこのような効率化を考える場面がありますから、応用すれば仕事にも活かせるはず。業務の効率化をはかるためのヒントが隠されているかもしれません。

間接業務こそ効率化を

これは事務作業などの間接業務にも応用できることです。
生産の現場では、比較的このようなことが良く考えられている企業を見かけます。しかし、事務所ではあまり見かけません。
事務の効率化をあまり意識されている企業は少ないように感じられますが、製品の付加価値を高めていない間接業務こそ効率化をはかるべきなのです。

今回ご紹介したことなどでご質問がある方は、ジェムコにお問い合わせいただければ詳しくご紹介をさせていただきます。気軽にお問い合わせください。

5回にわたってお話してきた「作業の手順」は今回で最後です。
次回は「合理化の3S」についてご紹介をさせていただきます。

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