セミナー・イベント概要

2021年から始まった第14次五カ年計画や2035年までの長期計画において、重要なキーワードとなっているものとして、「緑色発展（グリーン発展）」が挙げられます。五カ年計画の中で、「緑色発展により人と自然の調和がとれた共存を推進する」という目標が掲げられ、それが具体化されたものとして、今年2月に国務院から、「健全なグリーン低炭素循環型経済発展システムの建設に関する国務院の指導意見」というかたちで産業界にもメッセージが出されました。これまでの一般的なイメージでは、中国は、「グリーン」「低炭素」という言葉から縁遠かったかもしれませんが、3つの側面から本腰を入れて取り組み始めています。1つは政治・外交的な思惑です。世界的な潮流であるカーボンニュートラルに向けて、主導的・積極的な立場を強調し、米国とのチガイを鮮明にする意図が見て取れます。2つめは経済的な側面です。中国が強力に推し進めているデジタルとの融合により、実際に巨大なビジネスとして成立しうるマーケットが誕生します。3つめは社会的側面です。過去20年に渡る急激な成長のひずみとして、都市部・農村部問わず、大気・水・土壌への環境負荷が高まり続けています。これらの解決なくしては持続的な成長・発展が難しく、人民の不満・不安を抑えるためにも、国として取り組まざるを得ないところまで来ています。

今回のセミナーでは「グリーンイノベーション」により新たに創出される市場やインフラ、それらを支える重要技術に対する考察と、「グリーン」や「環境」という側面で企業（特に製造業）が認識しなければならない事業リスク・操業リスクについて事例を交えながらご紹介します。

開催概要